神奈川県西部は看護師にとって「穴場」のエリア
「神奈川で看護師として働く」と聞くと、横浜や川崎をイメージする方が多いかもしれません。しかし、神奈川県西部エリア──小田原、秦野、平塚、南足柄、伊勢原、厚木、海老名、藤沢、茅ヶ崎──は、実は看護師にとって非常に魅力的な生活・就労エリアです。
横浜や東京と比べて家賃が大幅に安く、自然環境に恵まれ、通勤ラッシュも緩やか。それでいて医療機関は充実しており、看護師の求人も安定してあります。この記事では、神奈川県西部で看護師として働くことを検討している方に向けて、生活環境を徹底的にガイドします。
エリア別の特徴と住環境
小田原市:歴史と自然の城下町
小田原市は人口約19万人の中核都市。小田原城を中心とした歴史的な街並みと、箱根の玄関口としての観光地の顔を持ちます。新幹線停車駅があり、東京まで約35分というアクセスの良さも魅力です。
- 家賃相場:1K 4.0-5.0万円、1LDK 5.5-7.0万円、2LDK 6.5-8.5万円
- 医療機関:小田原市立病院(417床)をはじめ、複数の中規模病院が所在
- 生活利便性:駅周辺に商業施設が集積。ラスカ小田原、ミナカ小田原など
- 自然環境:海(相模湾)と山(箱根)の両方にアクセス可能。休日のアウトドアに最適
秦野市:丹沢の麓の自然豊かな街
秦野市は丹沢山系の麓に位置し、「名水百選」にも選ばれた良質な湧水で知られます。人口約16万人で、落ち着いた住宅街が広がるベッドタウンです。
- 家賃相場:1K 3.5-4.5万円、1LDK 5.0-6.5万円、2LDK 6.0-7.5万円
- 医療機関:秦野赤十字病院(311床)など
- 生活利便性:イオン秦野店など大型商業施設あり。日常の買い物には困らない
- 自然環境:ハイキングコースが充実。弘法山公園は桜の名所
平塚市:湘南の活気ある都市
平塚市は人口約25万人の湘南エリアの中核都市。七夕まつりで有名で、商業施設も充実しています。海に近く、サーフィンやマリンスポーツを楽しむ方にも人気です。
- 家賃相場:1K 4.5-5.5万円、1LDK 6.0-7.5万円、2LDK 7.0-9.0万円
- 医療機関:平塚市民病院(410床)、済生会湘南平塚病院など複数
- 生活利便性:ららぽーと湘南平塚、OSC湘南シティなど大型商業施設が充実
- 自然環境:湘南海岸まで自転車圏内。海を感じる生活が可能
南足柄市・伊勢原市・厚木市・海老名市
南足柄市は金太郎伝説の地として知られる自然豊かな小都市。家賃相場が最も手頃なエリアです。伊勢原市は大山阿夫利神社の門前町として歴史があり、東海大学医学部付属病院があるため医療関連の求人も豊富。厚木市・海老名市は商業施設が充実し、都心へのアクセスも良好です。
藤沢市・茅ヶ崎市:湘南ブランドの人気エリア
藤沢市は江ノ島を擁する湘南エリアの代表都市。茅ヶ崎市はサザンオールスターズでも知られるサーフタウン。両市とも「湘南ブランド」による人気が高く、家賃はやや高めですが、ライフスタイル重視の看護師に根強い人気があります。
家賃相場の比較:横浜・東京との差
看護師にとって最も大きなメリットの一つが、住居費の安さです。以下の比較表をご覧ください。
| エリア | 1LDK家賃相場 | 横浜との差額(年間) |
|---|---|---|
| 東京23区 | 10-14万円 | +48-84万円 |
| 横浜市 | 8-10万円 | 基準 |
| 藤沢・茅ヶ崎 | 6.5-8万円 | -18-24万円 |
| 平塚 | 6-7.5万円 | -24-30万円 |
| 厚木・海老名 | 5.5-7万円 | -30-36万円 |
| 小田原 | 5.5-7万円 | -30-36万円 |
| 秦野・伊勢原 | 5-6.5万円 | -36-42万円 |
| 南足柄 | 4.5-6万円 | -42-48万円 |
年収が同じでも手取りが変わる
例えば年収500万円の看護師が横浜から小田原に転職した場合、家賃差だけで年間約30-36万円の節約になります。これは毎月2.5-3万円の「実質昇給」に相当します。さらに車があれば郊外の安いスーパーで食費も抑えられるため、トータルの生活コスト削減効果はさらに大きくなります。
通勤事情:車通勤が主流
車通勤のメリット
神奈川県西部では、多くの病院が駐車場を完備しており、車通勤が一般的です。車通勤にはいくつかのメリットがあります。
- 夜勤の通勤が楽:深夜・早朝の電車の心配がない
- 満員電車のストレスがない:都市部の看護師の大きな悩みの一つが解消
- 通勤時間が短い:エリア内の移動は15-30分程度
- 買い物や子どもの送迎にも便利:生活全般の利便性が向上
電車通勤の場合
小田急線、JR東海道線、JR相模線など複数の路線が走っており、電車通勤も可能です。ただし、横浜・東京方面への通勤は片道1時間以上かかるため、あくまで地域内での通勤が前提となります。
新幹線通勤制度を導入している病院もあり、小田原駅から東京駅まで約35分、新横浜駅まで約15分と、意外なアクセスの良さがあります(交通費の支給条件は病院によります)。
子育て環境:都市部より恵まれた支援
保育園・幼稚園事情
看護師にとって子育て環境は転職先選びの重要な要素です。神奈川県西部は東京や横浜と比較して保育園の待機児童数が少なく、比較的スムーズに入園できる傾向にあります。
- 院内保育所:地域の中規模病院でも院内保育所を完備しているケースが増加
- 24時間保育:夜勤に対応した保育所も複数あり
- 保育料:都市部と比較して全般的に低い水準
- 放課後支援:学童保育も充実しており、小学生の子どもがいる看護師にも安心
教育環境
小田原市には小田原高校(進学校)をはじめとする複数の県立高校があり、教育環境も充実しています。また、自然環境の中でのびのびと子どもを育てたいという方にとって、山や海に囲まれた環境は大きな魅力です。
医療機関へのアクセス(子どもの急病時)
看護師として気になるのが、子どもの急病時の対応。神奈川県西部には小児科救急対応の病院が複数あり、休日・夜間の急患対応も整備されています。医療従事者であれば対応力はありますが、いざという時の安心感は大切です。
休日の過ごし方:自然もグルメも充実
アウトドア
神奈川県西部の最大の魅力の一つが、自然環境の豊かさです。看護師の仕事は身体的にも精神的にもハードですが、休日に自然の中でリフレッシュできる環境が身近にあることは、長く働き続ける上で大きなプラスです。
- 箱根:温泉、ハイキング、美術館。車で30分の大人のリゾート
- 湘南海岸:サーフィン、海水浴、海沿いのカフェ巡り
- 丹沢山系:初心者から上級者まで楽しめるハイキング・登山コース
- 相模湾:釣り、SUP、ダイビングなどマリンスポーツ
- 小田原フラワーガーデン:季節の花を楽しめる癒しスポット
グルメ
海と山に囲まれた神奈川県西部は、食の宝庫でもあります。
- 海鮮:小田原漁港の朝獲れ鮮魚、早川漁港の食堂
- かまぼこ:鈴廣かまぼこなど小田原の名産品
- みかん:足柄エリアのみかん狩り
- ラーメン:平塚のタンメン文化、厚木のシロコロホルモン
- 湘南グルメ:茅ヶ崎・藤沢のおしゃれなカフェやレストラン
先輩看護師の声(イメージ)
「横浜から小田原に転職して正解でした」(30代女性・急性期病院勤務)
横浜の大学病院で7年働いた後、結婚を機に小田原の病院に転職しました。年収は50万円ほど下がりましたが、家賃が月3万円安くなり、車通勤で満員電車のストレスもなくなりました。休日は箱根で温泉に入ったり、海でSUPをしたり。生活の質は間違いなく上がりました。
「子育てと両立しやすい環境です」(30代女性・訪問看護)
東京の病院で夜勤をしながら子育てするのが限界で、秦野の訪問看護ステーションに転職しました。日勤のみで残業も少なく、保育園のお迎えにも余裕があります。自然が多い環境で子どもものびのび育っています。
※上記は想定されるケースに基づくイメージです。
神奈川県西部で看護師として働くデメリットも正直に
良い面ばかりでなく、デメリットも正直にお伝えします。
- 車が必要:公共交通機関だけでの生活は不便。車の維持費(月2-3万円)がかかる
- 給与水準:横浜・東京と比較すると額面は低い傾向
- 都会的な娯楽は少ない:ショッピングや文化施設は都市部に劣る
- 高度医療の選択肢:大学病院や専門病院は横浜・東京に多く、最先端医療に携わりたい方にはやや物足りない可能性
- 転職先の数:都市部と比べると求人の絶対数は少ない
ただし、生活コストの差を考慮した「実質可処分所得」で比較すると、デメリットの多くはカバーできます。何を重視するかは人それぞれですが、「生活の質」「ワークライフバランス」「子育て環境」を重視する方には、神奈川県西部は非常に魅力的な選択肢です。
まとめ:自分に合った「暮らしやすさ」を選ぶ時代
看護師の転職は、給与や病院の規模だけで決めるものではありません。毎日の通勤、住まい、子育て、休日の過ごし方──生活全体を含めて考えることが、長く幸せに働くための秘訣です。
神奈川県西部は、都市部の利便性と田舎の自然環境がバランスよく共存する、看護師にとって「ちょうどいい」エリアです。興味を持っていただけた方は、ぜひ一度ご相談ください。地域に密着したナースロビーだからこそお伝えできる、各病院の雰囲気や待遇の実情があります。