給料・残業・夜勤・人間関係・やりがい、あなたに合うのはどっち?
医療法では、病床数20床以上の医療施設を「病院」、19床以下(無床含む)の施設を「診療所(クリニック)」と定義しています。しかし、看護師の働き方において重要なのは病床数の数字ではなく、日々の業務内容や勤務環境の違いです。
「病院勤務に疲れたからクリニックに転職したい」という声はよく聞きますが、クリニックにはクリニックならではの大変さもあります。転職してから「思っていたのと違った」とならないよう、それぞれの特徴を詳しく比較していきましょう。
| 比較項目 | 病院 | クリニック |
|---|---|---|
| 病床数 | 20床以上 | 19床以下(無床含む) |
| 看護師数 | 数十〜数百名 | 2〜10名程度 |
| 夜勤 | あり(病棟勤務の場合) | 基本なし(有床診療所を除く) |
| 診療科数 | 複数科 | 1〜3科が多い |
| 年間休日 | 110〜120日 | 110〜130日 |
| 残業 | 月10〜30時間 | 月0〜10時間 |
クリニックと病院の年収差は、経験5年の看護師で約50万〜100万円が一般的です。ただし、この差の大部分は「夜勤手当の有無」によるものです。
| 施設種別 | 年収目安(経験5年) | 月収目安 | 賞与 |
|---|---|---|---|
| 総合病院(夜勤あり) | 470万〜530万円 | 28万〜34万円 | 3.5〜4.5ヶ月 |
| 総合病院(日勤のみ) | 400万〜460万円 | 25万〜30万円 | 3.5〜4.5ヶ月 |
| クリニック(日勤のみ) | 370万〜430万円 | 24万〜28万円 | 2〜4ヶ月 |
| 美容クリニック | 400万〜500万円 | 27万〜35万円 | 施設による |
病院は「残業あり」の前提で年収が高くなっている場合が多いです。月20時間の残業がある病院と残業ゼロのクリニックを比較すると、時給換算ではクリニックの方が高いケースもあります。年収の額面だけで判断せず、時給ベースで比較してみることも大切です。
クリニックは少人数のため、看護業務以外の仕事(受付、電話対応、掃除、在庫管理など)を兼務することが多いです。「看護の仕事に集中したい」という方は、事前に業務範囲を確認しておくことが大切です。また、院長との相性が職場環境に大きく影響するのもクリニックの特徴です。
病院は看護師の人数が多いため、苦手な人がいても「距離を置く」ことが可能です。一方で、病棟やチーム内での上下関係が厳しい場合や、派閥が生まれることも。異動制度がある病院なら、合わない環境から移れるメリットがあります。
クリニックは看護師2〜5名という小規模な職場が多いため、スタッフ同士の関係が濃密になります。相性が良ければ非常に働きやすいですが、合わない人がいると逃げ場がありません。院長(医師)のマネジメントスタイルが職場の雰囲気を大きく左右します。
転職前に職場見学を行い、スタッフの雰囲気を確認することが非常に重要です。
| こんな方は | 病院向き | クリニック向き |
|---|---|---|
| スキルアップしたい | 急性期や専門性を高められる | 専門クリニックで特化可能 |
| プライベート重視 | 日勤のみの部署あり | 残業少なめ・土日休みも |
| 高収入を目指す | 夜勤手当で年収アップ | 美容クリニックは高収入も |
| 子育て中 | 院内保育所がある施設も | 時短・パート対応しやすい |
| 人間関係が苦手 | 人数が多く距離を取れる | 少人数で密な関係性 |
病院では、スタッフナース → 主任 → 副師長 → 師長 → 看護部長という管理職ルートと、認定看護師や専門看護師といった専門職ルートの2つのキャリアパスがあります。教育体制が充実している病院では、研修制度やラダー制度を活用して段階的にスキルアップできます。
クリニックには管理職のポストが少なく、キャリアアップの階段が限られています。一方で、特定の診療科に特化した専門スキルを深められるメリットがあります。また、クリニック勤務の経験を活かして将来的に訪問看護や在宅医療へキャリアチェンジする道もあります。
神奈川県西部(小田原市、秦野市、平塚市、南足柄市など)では、総合病院だけでなく地域密着型のクリニックも多く存在します。近年は高齢化に伴い、内科・整形外科・皮膚科のクリニック求人が増加傾向にあります。
また、訪問診療クリニックの求人も増えており、病院でもクリニックでもない「第3の選択肢」として注目されています。ナースロビーでは、あなたの希望に合った施設形態の求人をご紹介します。
年収ダウンや業務の幅広さ(看護以外の雑務が多い)に驚く方が一定数います。事前に給与条件と業務範囲を詳しく確認し、職場見学で雰囲気を確かめることが後悔を防ぐポイントです。
採血や注射などの基本的なスキルは維持できますが、急変対応や高度な医療処置の機会は減ります。自己学習や外部研修で補うことが大切です。専門クリニック(透析、内視鏡など)であれば特化したスキルを伸ばせます。
志望動機のほか、「看護業務以外の業務(受付・事務等)に抵抗はないか」「少人数の職場環境に適応できるか」といった質問が多いです。院長との相性が採用の決め手になることも。
病院での経験は基本的に評価されます。特に急性期での経験は「何かあったときに対応できる」という安心感から高く評価される傾向があります。経験年数に応じた給与設定をしているクリニックも多いです。
可能です。ただし、ブランクが長い場合は研修制度のある病院を選ぶとスムーズに復帰できます。クリニックで得た外来経験やコミュニケーションスキルは、病院でも活かせる強みになります。