訪問看護とは、看護師が利用者の自宅を訪問し、主治医の指示に基づいて看護ケアを提供するサービスです。病院での看護と異なり、利用者の生活の場で一人ひとりに寄り添った看護を実践できるのが大きな特徴です。
訪問看護師の主な業務は、健康状態の観察・バイタルチェック、服薬管理、点滴・注射などの医療処置、リハビリテーション、ターミナルケア(看取り)、ご家族への介護指導などです。一人の利用者に対して30分〜90分程度の訪問を行い、1日あたり4〜6件の訪問が一般的です。
病院では医師や他の看護師と常にチームで動きますが、訪問看護では訪問先で一人で判断する場面が多くなります。そのため臨床経験に基づいた判断力やコミュニケーション能力が求められますが、その分やりがいも大きい分野です。
神奈川県は全国でも訪問看護ステーション数が多い都道府県の一つです。厚生労働省の介護サービス施設・事業所調査によると、神奈川県内には約1,500カ所以上の訪問看護ステーションがあり、年々増加しています。
特に神奈川県西部(小田原市・秦野市・平塚市・南足柄市など)では、高齢化率の上昇に伴い在宅医療の需要が急速に拡大しています。都市部と比較して自家用車での訪問が中心となるエリアが多く、移動時間の効率化がしやすい点が特徴です。
訪問看護ステーションには、看護師5名以下の小規模ステーションから、20名以上の大規模ステーションまで様々な規模があります。神奈川県西部では5〜10名規模のステーションが多く、アットホームな雰囲気の中で働けるのが魅力です。
教育体制が充実しており、同行訪問や研修制度が整っています。訪問看護が初めての方や経験が浅い方でも安心して働き始められます。専門分野(小児、精神科、がん看護など)に特化したチームがあるケースもあります。
少人数のため一人ひとりの裁量が大きく、利用者との関係を深く構築できます。給与面でも柔軟な交渉がしやすい傾向にあります。ただし、急な休みの際のカバー体制は大規模ステーションと比べるとやや課題があります。
神奈川県における訪問看護師の給与は、雇用形態・経験年数・オンコールの有無によって異なります。以下は一般的な目安です。
| 雇用形態 | 月収(税込目安) | 年収(税込目安) |
|---|---|---|
| 常勤(日勤のみ) | 28万〜34万円 | 420万〜500万円 |
| 常勤(オンコールあり) | 30万〜38万円 | 450万〜550万円 |
| パート(時給) | 1,800〜2,200円 | |
オンコール手当について:訪問看護ステーションの多くでは、夜間や休日のオンコール対応があります。オンコール待機手当は1回あたり1,000〜3,000円、実際に出動した場合はさらに5,000〜10,000円程度の手当がつくのが一般的です。月4〜6回のオンコール対応で、月2〜3万円の収入増が見込めます。
なお、管理者(所長)の場合は年収500〜650万円程度が目安となります。経験を積んでステーションの管理者を目指すキャリアパスもあります。
一般的には臨床経験3年以上が求められることが多いですが、これは絶対的な基準ではありません。教育体制が整ったステーションでは、経験2年程度でも受け入れているところがあります。重要なのは、基本的なフィジカルアセスメント能力と、異常の早期発見ができる判断力です。
訪問看護では利用者だけでなく、ご家族・ケアマネジャー・主治医・ヘルパーなど多職種との連携が不可欠です。相手に合わせた分かりやすい説明ができる能力が求められます。
訪問先では一人で状況を判断する必要があります。もちろん判断に迷う場合はステーションに電話して相談できますが、基本的な緊急度の判断や応急処置の能力は必要です。
神奈川県西部では自動車での訪問が中心です。普通自動車運転免許(AT限定可)はほぼ必須と考えてください。ステーションの車を使用する場合がほとんどで、自家用車持ち込みが求められるケースは少数です。
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 8:30 | 出勤・朝礼・訪問準備 |
| 9:00〜10:00 | 1件目の訪問(バイタルチェック・服薬管理) |
| 10:30〜11:30 | 2件目の訪問(点滴管理・褥瘡ケア) |
| 12:00〜13:00 | 昼休憩(ステーションまたは外出先で) |
| 13:30〜14:30 | 3件目の訪問(リハビリ・入浴介助) |
| 15:00〜16:00 | 4件目の訪問(ターミナルケア・ご家族への説明) |
| 16:30〜17:30 | ステーションで記録・報告・翌日の準備 |
上記は一例です。訪問件数は1日4〜6件が一般的で、1件あたり30〜90分の訪問となります。移動時間はエリアによりますが、神奈川県西部では1件あたり10〜20分程度です。